椎間板ヘルニアは怖くない!

椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間にある椎間板の一部が飛び出して神経に当たり、圧迫することで痛みや手足のしびれなどの症状が出る病気です。ちなみに、椎間板は水分を多く含んでいてクッションのような役割をします。背骨の骨と骨の間にある椎間板のおかげで背骨がスムーズに動くことができるんですね。

あなたの痛み・しびれは本当にヘルニアが原因?!

痛みとしびれでお悩みのあなたは既に病院でレントゲンやMRIを撮って「椎間板ヘルニア」という診断を受けているかもしれません。そして、治すには手術をしましょうと提案されているかもしれませんが少し待ってください。ぜひ、この記事を読んで色々と検討していただきたいと思います。

まず、ヘルニアはレントゲンでは見ることができません。レントゲンは骨を見るものなのでヘルニアを確認するにはMRIを撮る必要があります。もし、レントゲンだけで椎間板ヘルニアと診断されているようであれば確定ではなくおそらくヘルニアが原因であろうという意味であるということを覚えておいてください。

ヘルニアは健康な大人の80%にあるという事実

上のデータを見てください。痛みもしびれもない健康な成人に対してMRIの検査をしたところ、約8割の人にヘルニアなどの異常が見られたという実験の結果です。もう一度言いますが、痛みもしびれも感じていない健康な成人の人がです。どういうこと?と思いますよね。最初にこのデータを見た時に私も同じように思いました。つまり、ヘルニアがあっても痛みやしびれが起こらない人がたくさんいるということです。

神経の圧迫が原因であるというのは本当か?!

もし、ヘルニアや骨と骨の隙間が狭くなって神経を圧迫することが痛みやしびれの原因であるなら高齢者は全員が痛みとしびれの症状があるはずです。高齢者は大なり小なり骨の変形が必ず見られます。でも全員がヘルニアのような痛みやしびれがあるかといえばそうではありませんよね。

背中の曲がったおばあちゃんが元気に畑作業をしている姿を見たことがありませんか。

では、妊婦さんのお腹はどうでしょうか。お腹の中には大きな赤ちゃんがいてたくさんの臓器や神経を圧迫しています。でも痛みやしびれで動けないなんてことはないですよね。

次は足の裏を想像してみてください。私たちの足の裏にはたくさんの神経が張り巡らされています。地面に立っている時は、体重と重力によって地面に押し付けられています。足の裏の神経は常に圧迫を受けているはずですが、痛みとしびれでつらいなんてことはないはずです。

ヘルニアの痛みやしびれの本当の原因とは

ヘルニアが原因と思われていた痛みやしびれの原因は、実はトリガーポイントと呼ばれる筋肉のコリなのです。そして、これらの痛みやしびれを出す病気の総称を筋筋膜性疼痛症候群(MPS)といいます。筋肉や筋膜(筋肉と筋肉の間にある膜)が原因で痛みを引き起こすのですが、筋肉は収縮と弛緩を繰り返します。その際、筋肉の内部では筋膜がぶ厚くなったり、筋肉の繊維の滑りが悪くなったりすることによって硬いコリができてしまいます。この筋肉のコリのことをトリガーポイントと言います。繰り返される小さな負担や疲労などによって起こります。

↓この動画を見るとイメージしやすいです。

しびれは筋肉の関連痛

痛みの原因が筋肉であることは分かったけど、しびれはやはり神経が原因ではないのかという質問をよくいただきます。結論から言うと、しびれの原因も筋肉にできたトリガーポイントです。例を出して説明しますね。

首の筋肉が原因で腕や手にしびれが起こる

首の斜角筋(バツ印)にトリガーポイントができると赤い部分に痛みやしびれが起こります。これはよく頚椎ヘルニアや頚椎症などと間違われます。痛み止めや湿布では改善はなかなか見込めません。治療のポイントは、斜角筋のバツ印の部分です。この部分のトリガーポイントが取れれば腕や手のしびれも改善します。

お尻の筋肉が原因で足に痛みとしびれが起こる

お尻の外側にある小臀筋にトリガーポイントができると腰や太もも、下腿まで痛みや痺れが起こります。坐骨神経痛や腰のヘルニアなどと勘違いされることが多いです。神経の圧迫による痛みだと勘違いされて痛み止めや湿布、ビタミンの薬などが処方されたりヘルニアの手術やリハビリで首や腰を牽引する機械による治療を受けることが多いです。ですが、痛みの原因はお尻の筋肉にできたトリガーポイントですから痛みは改善しません。神経の通り道を広げるための治療ではなく筋肉にできたトリガーポイントを取り除く治療が必要なのです。

痛み治療に特化したトリガーポイント療法

はせべ鍼灸整骨院では、筋肉にできたトリガーポイントに対して手技(トリガーポイント療法)と針治療(トリガーポイント針)で治療します。
トリガーポイントの発生部位は筋膜の接着部であることが多く、この部分は東洋医学の経穴(ツボ)と8割ほど一致しているとされています。西洋医学であるトリガーポイント療法と東洋医学である針治療を組み合わせて痛みを取り除くことに特化した当院独自の方法で治療を行っています。